「常にほぼ品切れ!」魚を仕立てる・捌く・刺身を切るまで対応の魚特化型包丁「津本式180」インプレ
今回は僕の魚人生になくてはならないアイテムをご紹介します。
究極の血抜きで有名な津本式の包丁です。
僕が持っているのは第二世代の包丁になるんですかね?
今、最新で出ている包丁は先端がもっと尖っている形状に変更になっています。
ですから、僕の包丁は長年使用させてもらっています。
ずっと丁寧に手入れして使っているので、サビもなく、大事に仕舞っています。
刃先が折れにくく、高い耐久性で魚捌きの余計なストレスがない
魚を捌く際に昔からよく使われていた包丁と言えば、出刃包丁というタイプですが、職人さんを目指す人以外は重いですし、メンテナンスも大変ですので、少し扱いにくいという印象です。
そのため、通常の三徳包丁で魚を捌いた方が感度もよく、綺麗に捌きやすいので、一般の方は細身の三徳包丁タイプが良いと思っています。
ただ、三徳包丁で魚を捌いた人なら理解できると思いますが、少し大きい骨の硬い真鯛などを捌くと、刃先がボロボロになりやすいです。
場合によっては刃先をまっすぐに骨に入れて、横にクイッとひねるとおそらく刃先が欠けます。
出刃包丁という厚みのある包丁を魚捌きに使用する理由がよくわかります。
ですが、僕は小さい魚から1メートルくらいのブリやスズキまで捌いたことがありますが、刃先を欠けさせてことはありません。
この包丁の強度が高く、魚の骨を切っても全く問題なく切れます。
もちろん、軟骨部分を狙って切るなどの基本的な技術は必要ですが、多少荒く刃先をまっすぐに入れさせすれば、簡単に刃先が折れたり、欠けたりすることのない強度感です。
そのため、どんな魚がきても、魚表面自体が硬い魚でも臆せずに捌けます。
この安心感は買った当初からは得られません。
使い込んで、使い込んでわかっていくものです。
仕立て屋さんや魚屋さんなど、大量に魚を捌く必要のある職業の方向けに作っているので、こうした強度なんだと思います。
作っている鋼の強度が高いということです。
当然、包丁が汚れた時にはガツガツ食器洗い用の洗剤で洗い、水を拭き取るだけでメンテナンス簡単です。
持ち手から包丁の刃までメンテナンス製に優れているので、食器洗い機に入れても問題ありません。
持ち手が木でデリケートな手入れが必要とかないので、捌く瞬間から洗う時まで日常生活の中でガツガツ使い込んでいけるのは、最大の魅力です。
普通に使用して、切れなくなってきたら、研いでと繰り返していれば、使用頻度にもよりますが、一生モノのアイテムだと感じます。
刃全体が細身のため、感度が良い
刃全体が思った以上に細身ですので、魚を捌く時の感度はすこぶる良いです。
出刃包丁を使っていると気がつかない骨の「カリカリ」という感触やエラの先端側を切る感触など、この細身の包丁だからこそ得られるものは多いと感じています。
その結果、魚を捌く時に自分が今、何をしているのか、「少しズレて骨にめり込ませて包丁を入れている」と言った自身のミスに気が付きやすいというメリットがあります。
これは魚を捌く上で向上心がある方なら、とても嬉しいことです。
この包丁を使うだけで魚捌きの上達しやすいということですから。
ただ、細身ということもあり、大量の魚の骨だけを叩き割るような作業には向いていません。
真鯛などの骨の硬い魚を何枚も叩き割ったり、兜割と言って魚の頭を半分に割ったりする作業は苦手な印象があります。
出来ないことはないですが、まっすぐ刃先を正確に入れる技術がないと、包丁を欠けさせてしまったりする可能性はあります。
特に兜割に関しては重大な事故が起きやすいジャンルの作業のため、相当慣れている方でないと推奨しません。
よくYouTubeなどで兜割の動画が出てきますが、あれこそプロの技ですので、魚捌きに慣れていない人はまずは通常の捌きからやっていただいた方が良いと思います。
ただ、一般的な釣人がそこまで大量の骨だけを叩き割ったりするシチュエーション自体がないと思いますので、この包丁で十分こと足ります。
また、野菜やお肉を切るのにも問題なく使用出来ますが、細身の刃でテクニックを駆使して切るタイプの包丁のため、大量の野菜をサクサクと切ったりする作業は当然、別の包丁の方が向いていることがあります。
僕の場合、包丁やお肉を切る時は通常の家庭包丁である「三徳包丁」使っています。
刃の消耗を抑えるという意味もありますが、野菜をある程度の量、切る場合は重さのある包丁の方が切りやすいためです。
刃の先端が細いことが最大のメリット
この包丁は刃の先端が細くなっています。
最新の津本式180はさらにリニューアルされて、さらに細さが増しています。
僕のモデルは旧型ですが、使っていて何も不満がないので、このまま使っています。
主にこうしたメリットがあります。
- ちょっとした皮引きが先端部分だけで行える
- 腐敗の原因となるエラを切り取りしやすい
- 内臓を書き出した後の血合い膜を切りやすい
- 魚の口側から先端を突き刺すようにすることで、簡単にウキ袋などの膜を破れる
- その他、切り身などから切り離したい箇所を簡単に切り取れる
上記は実は一例であり、魚捌くのに地味に細い刃の形状で役立ちますから、色々なシチュエーションで効果を発揮します。
つまり、これまでの内容を総括する意味で言えば、「魚釣りで釣れる大きすぎない魚(マグロ等)であれば、「仕立てる」「捌く」「皮引きなどの細かい作業」「刺身に切る」など、魚を釣り上げてからの全ての作業をこの一本で完結するということです。
魚釣り師でこだわりのある方は色々な包丁を使っていると思いますが、僕はこの「津本式180」と「津本式210疾風スライサー」という刺身引き包丁のみで、ほぼ全ての魚に対応しています。
「津本式210疾風スライサー」は基本的に刺身引きにしか使用しませんので、基本は「津本式180」でほぼ全てこなします。
小さなアジから1メートルクラスの魚まで全てこの1本で捌きます。
1メートルクラスになるとさすがに何度も刃を入れて、三枚おろしにしますが、普通に身を持ち上げながら捌けば、三枚おろしも問題なく出来ます。
刺身引きも「津本式180」で出来ますので、正直スライサー無くても「津本式180」があれば、釣り人が釣る魚はほぼ全て対応可能です。
これが最大の魅力です。
あと、意外かもしれませんが、フルーツ系を切るのにめっちゃ便利です。笑
イチゴなどのヘタだけを綺麗に刃の先端の尖っているところでくり抜くように切れるので、細かい作業をするフルーツ系をカットするのにも使ったりします。
あと、パプリカやピーマンのヘタ切って、中の種をとる細かい作業にも便利です。笑
また、包丁の鞘(さや)が一緒に販売されているので、絶対購入した方が良いです。
毎回鞘から包丁を抜くたびに魚を捌くぞって気持ちになりますし、何より収納していて気持ち良いです。
ちょっとだけ鞘が変色してきたので、そろそろ洗おうかと思っています。笑
最後に昔なんかの名言でうろ覚えなんですが、「刃物を持った手で人を幸せにできるのは料理人」という言葉を思い出しました。
確かにその通りだと感じます。
包丁を使って魚を捌いて、家族はもちろん自分を満足させられる趣味があるなんて最高じゃないですか!
本当、あらためて釣りをしていて良かった( ̄▽ ̄)と感じられる道具です。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございます。