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「撒き餌の補助として優秀」マルキューのM・S・P(マルキューシンクロペレット)のインプレ

jyomonpapa

今回、マルキューから発売されている撒き餌に混ぜるペレットタイプの新感覚アイテム「M・S・P(マルキューシンクロペレット)Sのレッド」について解説していきます。

発売されて約2年ほどにわたり、色々なシチュエーションで使ってきました。

良いところ、悪いところを余すことなくレビューします。

MSPの使い所と特徴

MSP(S)レッドとは「つの字状の粒ペレット」で、基本的には集魚剤とオキアミと混ぜて使用します。

粒を潰さないために、いつもの撒き餌が出来上がった後に最後にふりかけのように入れて、混ぜる使い方がおすすめです。

基本的に1袋入れることが多いですが、状況によっては沈下する餌を増やしすぎないようにパラパラと少しづつ、使う分だけ入れていく方法もあります。

例えば、餌取りが多い時はあえて多めに入れて、餌取りの足止め時間を長くするイメージで使うことも出来ますし、撒き餌の角にMSP(S)レッドを置いておき、餌取り対策の撒き餌にだけ沢山混ぜる方法も出来ます。

常温保存でき、水分を吸わない限り、形を保ってくれるので、釣人のアイディア次第では色々なシチュエーションで使えるので、道具入れに1袋忍び込ませておくのが有りです。

オキアミと赤いMSP(S)レッドが同時に撒き餌からふわふわ落ちていくことで、それを捕食し出した魚の滞在時間が伸びる効果が期待できます。

最大の特徴はオキアミが落ちていくスピード(20秒で1メートルくらい)と同じスピードで落ちていくペレットのため、オキアミを捕食し出す魚がオキアミと同時に捕食し出すことにより、沈下してくる撒き餌周辺への滞在時間が増えるということです。

一番最初にMSP(S)レッドの使い所について結論から説明します。

  • 撒き餌の補助剤としては相当優秀、時合継続の文言は嘘ではない
  • 単体での使用(オキアミなしのシンプル撒き餌)には課題多く、魚を刺し餌に誘導する力は微妙なところ
  • 撒き餌が足りなくなった時など、ちょい足しに便利

スーパーシンプル撒き餌「米ぬか×MSP」

まず、このブログでは米ぬかベース理論というものを提唱しております。

米ぬかを撒き餌のベース餌として使用し、その後、自分好みに集魚剤や餌などを追加していく方法です。

↓色々なパターンを紹介しています。

そんなシンプルなベース餌である米ぬかにMSP(S)レッドのみを追加して、超シンプルな撒き餌で魚に効果があるのかどうかの解説から始めます。

米ぬか撒き餌の基本的情報はこちらから
クロダイ(チヌ)に有効な米ぬか撒き餌とは?
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スーパーシンプル撒き餌の作り方

あまり需要のある内容ではないと思いますが、米ぬかとMSP(S)レッド単体のみを使用するオキアミなしの究極にシンプルな撒き餌の作り方の説明です。

基本路線はオキアミとの混合で落としていくことで最大の効果を発揮する補助的なペレットになりますが、あえて単体で使った場合どうなるのか、実際の釣り場で確認してみました。

用意するものは下記の通りです。

  • 米ぬか2キロ
  • MSP(S)レッド1袋
  • 海水1,400ml(調整必要)
米ぬか2キロの計り方はこちらから
撒き餌に使う米ぬかの入手・保管方法「コスパ最強の撒き餌」
撒き餌に使う米ぬかの入手・保管方法「コスパ最強の撒き餌」

とんでもなくシンプルな撒き餌セットです。

米ぬか2キロを入れます。

海水を1,400ml入れます。

その後、ホットケーキミックスを混ぜるようにふんわりと混ぜていきます。

オキアミを3キロ入れる場合、約1,000ml入れるのですがオキアミなしの場合、合計で1,400mlで良い感じです。

ですが、現地で少しだけ調整が必要な場合もあります。

MSP(S)レッドを1袋入れます。

元々のふんわりした米ぬかを練り込まないように軽く全体に行き渡るように混ぜていき、完成です。

米ぬかとMSP(S)レッドのシンプル撒き餌を作って釣りをする理由はMSP本来の集魚力と食わせの力、そして、刺し餌との相性をみるためにクロダイのフカセ釣りをやってみました。

この釣りは2回ほど行いましたが、2回とも共通していたのは「魚が連発しない」ということと、全体的にもっさりした釣りになるという印象でした。

まず、釣り始めからMSP(S)レッド入りの米ぬかでやっていきましたが、アタリはほぼ出ませんでした。

撒き餌が効き始めた1〜2時間後に刺し餌にしたオキアミにアタリが出始めるという感じです。

印象として、やはりオキアミと比べて瞬発力が足りない印象でした。

しかし、正直オキアミなしで魚が集まって釣れるという事実はあったので、意外でした。

全く釣れないと予想していたからです。

僕のウキフカセ釣りの基本的概念として、「オキアミが撒き餌の中を漂い、撒き餌に含まれるオキアミを色々な魚が食べ始め、そして、本命の魚が刺し餌のオキアミを食べる」というプロセスが最も濃厚な釣りの流れだと思っていたのですが、MSP(S)レッドのフォールスピードと似ていれば、刺し餌のオキアミにもしっかり口を使うということが証明できました。

後、途中アジやサッパの群れが大量に餌取りとして出てきましたが、正直、アジやサッパは狂ったように食っていたので、MSPは間違いなく撒き餌の沈下餌として機能しています。

例えば、クロダイ(チヌ)専用とも言えるコーン餌を撒き餌に混ぜると、餌取りでさえもコーンには口を使わず、オキアミしか食わないみたいなことは往々にしてあります。

ですが、MSP(S)レッドだけを大群で捕食しているのを目の当たりにして、MSPに対する評価は上がりました。

オキアミとブレンドして補助剤として使用する場合は効果があるのは確認していましたが、単体でもしっかり撒き餌として機能します。

そのため、緊急時のオキアミの代わりとしても使用できなくはない印象を受けましたし、オキアミなしでも魚は集まり、そして口を使うことが確認できたのは大きな収穫です。

各撒き餌との混合

ぬかパン撒き餌との相性が良い印象で、クロダイ(チヌ)でもメジナ(グレ)でも、全く同じ撒き餌で楽しめるのもMSP(S)レッドの面白さです。

沈下スピードがゆっくりな米ぬかやパン粉などゆっくりと中層まで効いてくる撒き餌との相性がよく、オキアミが入っているなら、オキアミとMSP(S)レッドが最初に落ちていき、その後、さらにゆっくりと煙幕状に米ぬかが落ち、パン粉がそれに追尾するという落ち方をします。

故に、クロダイ(チヌ)狙いでは先に撒き餌を打っておいて、時間差で仕掛けをポイントに入れ込んでいくやり方が良いです。

狙ったポイントに仕掛けを入れてから撒き餌を投入するのではなく、撒き餌を投入したポイントに仕掛けを流していくイメージです。

クロダイ(チヌ)狙いで、少し比重が高く、沈みが早い撒き餌とも意外な組み合わせで効果を発揮します。

それはクロダイ(チヌ)のタナが深く、餌取りが多くいる状況です。

クロダイ(チヌ)のタナまで仕掛けを入れ込みたいのに、餌取りに刺し餌が取られやすいという状況で、MSP(S)レッドを混ぜることで、クロダイ(チヌ)用の撒き餌やその他麦やコーンなどが先に落ちていく中でMSP(S)レッドだけが中層で漂うため、餌取りのいる中層を刺し餌が突破しやすくなります。

千差万別の餌取りのいる状況ですが、MSP(S)レッドで餌取りの足止めをしたい時にも効果を発揮します。

最後に水質的な部分で言えば、少し緑がかっているような透明な潮の色、そして、青く透き通っている時など、視覚的に魚が落ちていく餌を発見しやすい状況などは「視覚効果」の高いMSP(S)レッドの出番です。

オキアミのみが固形物として落下していくより、明らかに魚の集まる数が違います。

それだけ、ヒラヒラと落ちていく視覚的効果が高いのだと実感しています。

MSP(S)レッドの弱点

MSP(S)レッドの弱点と言えば、値段です。

オキアミ3キロと毎回釣具店の実売で500円ほどかかるMSP(S)レッドを用意すると釣行回数にもよりますが、少し負担となります。

遠征して特別な釣行などがある場合、是非オプションの一つとして用意したいところですが、日常の釣りの中で必ず必要か?と言われれば、必要ないことも多いです。

いつものオキアミをブレンドした撒き餌で十分ということも多々あります。

ただ、MSP(S)レッドをブレンドすることで、釣果が大きく変わることも否定はできませんので、常温保存出来るMSP(S)レッドは1袋は持参しても良いと思います。

下記記事でも紹介していますが、このMSP(S)レッドと米ぬかさえあれば、短時間分の撒き餌の追加分としても機能しますので、時間調整にはちょうど良いアイテムとも言えます。

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プロフィール
タケ
タケ
フィッシングコンディショナー/ブロガー
元々20年以上ルアーマンだったが、ウキフカセ釣りのあまりの面白さに「けしこみングゥ!」サイトを立ち上げる。エサ釣りの面白さを伝えつつ、魚を食べる楽しみを届けたい情熱の人。 魚を美味しく仕立てる「究極の血抜き」にハマっている。二児の父。祖父祖母が魚屋で魚介類を食べて育つ。
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