釣りの撒き餌は米ぬか単体とオキアミだけでも成立するのか?

今回は米ぬか単体とオキアミで撒き餌として成立するのかどうかについてご紹介します。
単体と言っても、純粋に米ぬかに水を混ぜただけの単体という意味ではなく、オキアミは混ぜた状態で配合餌として単体という意味で取り扱いします。
さすがに米ぬか単体を海に投げると魚は寄ってきますが、刺し餌との同調やコンビネーションが重要なウキフカセ釣りが前提が破綻してしまうと思いますので、オキアミは混ぜたインプレッションとしての内容にさせていただきます。
結論

いきなり、結論からお伝えしますが、「米ぬか単体+オキアミ」で釣りは成立します。
むしろ、思った以上に釣れますので、最初に使い始めた人は驚くかもしれません。
ただ、米ぬか単体だと少し柄杓離れの悪さなど軽度な弱点がありますので、コスパや安さを求める方には、僕のおすすめとしてパン粉とブレンドを推奨します。

パン粉を入れる入れないで釣果に大きな差は感じないので、撒き餌の使いやすさを上げるために、パン粉を混ぜるという感じです。
使いやすさが上がって状況により少し釣果が上向くという感じでしょうか。
パン粉は1キロ数百円程度で購入できますが、パン粉分を節約したいという方は米ぬか単体でも水分量さえ、注意し、柄杓やその他投げやすく工夫すれば、問題なく撒き餌として機能します。
筆者の米ぬかベース理論の提唱
僕が提唱しているのは、「米ぬかベース理論」をいう米ぬかをベース餌として、他の集魚剤や固形物などを混ぜて、目的とした集魚剤を作っていく集魚剤作りの提案をしています。
米ぬか単体撒き餌は、その理論の根幹的な部分となると思いますので、他記事も含めて解説していきます。


僕の米ぬかを色々な集魚剤を混ぜてきたり、単体で使用したりした感想は「ゲームの初期装備みたいな感じ」というイメージです。
アクションゲームに関しても、RPGにしても、「初期装備」のアイテムや武器ってありますよね。
「米ぬか単体+オキアミ」は初期装備の武器やアイテムといったイメージです。
ですので、問題なくゲーム攻略に必要なアイテムとして機能します。
さらにゲームが進んでいく上で、より難しいシチュエーションや敵が現れた時に強化したり、別の武器に変えたりすると思うんですね。
それこそが、米ぬかに集魚剤をブレンドして、自分がやりたい釣りに即した撒き餌作りをするというベース餌として機能するイメージなんですよね。

米ぬか単体が撒き餌になり得るかどうか
米ぬかだけに海水を入れ、撒き餌として機能するかどうかという質問がありますが、これは完全回答するにはまだ、僕の経験値が足りません。笑
さすがにオキアミを入れずに、米ぬか単体だけで釣りをし続けるほどの勇気はありません。笑
ですので、数少ない単体だけを投げた僅かな経験上の話にはなりますが・・・
結論から言って、おすすめはしませんが、米ぬか単体で固定式のウキでの浅いタナでの釣りは成立しやすいと感じています。
ただ、なぜ米ぬか単体で成立しにくいかと言えば、オキアミこそが、集魚剤であり、魚の足止めになり、そして、魚の警戒心を解く餌だからです。
魚が針についた刺し餌に食いつくプロセスとして、オキアミが上から落ちてくるのに対して、色々な魚が食いついていくことで、本命な魚も「食べて大丈夫なんだ」と警戒心を解き、食べ始めるうちに刺し餌をついつい口にしてしまうからです。
これはオキアミで説明していますが、クロダイ(チヌ)を狙う際に撒き餌に混入する麦やコーン、サナギなども同じです。
撒き餌に混ぜたサナギやコーンを食べているうちに、好みの固形物を食べ始めて、結果的に刺し餌を口にしてしまうのです。
つまり、ウキフカセ釣りにおけるオキアミ(オキアミを潰した液体含む)は集魚剤でもあり、魚を騙すためのなくてはならない餌と言えます。
そのため、ウキフカセ釣りにおいてはオキアミは必須と考えています。
ただ、防波堤などで子サバやイワシなどの小魚を集める理由で、米ぬかだけを使うのはアリだと思います。
そうした背景を理解していただいた上で、米ぬか単体+オキアミの撒き餌の作り方ご紹介します。
「米ぬか単体+オキアミ」撒き餌の作り方
※この記事は他の記事より最初にリリースする予定だったのですが、写真は偽造ができてしまうネットの世界において、少しでも信憑性の高い写真を撮影したいと思って、あえて「雨の日に作り方の説明の写真撮りから釣りまで行ってきました」」
朝から雨が大量に降る日が来るのをずっと待っていました。笑
対象はクロダイ(チヌ)です。

用意するのは「オキアミ1.5キロ」と「米ぬか2キロ」です。
僕の場合、これで大体、2〜3時間分のイメージです。
半日分なら水分量を倍にして「オキアミ3キロ」と「米ぬか4キロ」で作ってみてください。


まず、半解凍〜全解凍のオキアミブロック1.5キロを入れます。
その後、海水を1,400ml入れます。(ぬか2キロに対して1,400ml)
色々試した結果、バランスよく使いたい場合1,400ml、バラけ重視の場合は1,200mlが良いです。
ただし、オキアミの解凍具合で水分量が前後しますので、あくまで目安でお願いします!
心配な方は少し少なめでスタートしてみてください。
オキアミの水分量的に1,300mlが正解な日もあれば、好みの問題もありますので。

米ぬかをどさっと入れます。

オキアミに軽く米ぬかをまぶすようなイメージで混ぜて完成です。
シンプルに米ぬかだけですので、混ぜること自体は簡単ですが、この時に水分量の調整がとても大事です。
好みもあるのですが、やっぱり使い込んで自分が使いやすい撒き餌に仕上げることが大事です。


そして、その雨の日のフィナーレとして、35センチくらいのクロダイ(チヌ)が2枚出てくれいました。
雨で撒き餌がびしょびしょですが、しっかり「米ぬか単体+オキアミ」という米ぬかだけのシンプル撒き餌で出した釣果ですので、この撒き餌が普通に釣れるという証明はできたと思っています。
後は、釣人次第ですd( ̄  ̄)
完成した撒き餌の投入

撒き餌は米ぬかをぎゅっと固めただけで、オキアミの粒が少し混じる程度のものですが、しっかり飛んでくれます。
中距離程度であれば、全く問題なく投入できます。
今回は雨の日での釣行でしたので、雨に濡れながらで、割れやすい撒き餌が続きましたが、少しづつ米ぬかを足して調整して、調整して何とか釣りをした感じですが、普段の釣行時は普通に問題なく投入できます。

投入時ですが、黄色系の煙幕を出しながら下に落ちていく感じの広がり方です。
すごく素直な落ち方をするので、慣れてしまえば米ぬか単体の撒き餌が使いやすく感じる人もいるような気がします。

パン粉を混ぜた時はどちらかと言えば、拡散性が上がりましたが、米ぬか単体だとパン粉ほどの拡散性はありません。
上記写真は同じ釣り場で、ぬかパン撒き餌の投入した後の写真ですが、パン粉を含むことで投入後は横に拡散しているのが目に見えると思います。
米ぬか単体の場合、拡散性はなくなりますが、煙幕による濁りが素直に落ちていくような感じとなります。
米ぬか単体撒き餌のちょい工夫
米ぬか単体+オキアミでの撒き餌の場合、違う記事でも紹介していますが、少し弱点があります。
その弱点とは「投げやすさ」です。
慣れてしまえば、何のこともないという意見もありますが、毎回違う撒き餌をブレンドしている僕にとって、やっぱりメーカー品の集魚剤と比べてしまうと投入にしやすさに明らかな違いがあります。
米ぬか単体だと、少し投げにくいです。
撒き餌自体を練り込み、粘りを出す出さないでも変わってきますが、どちらかと言えば、米ぬか特有の粘着的な味噌のような感じが少し投入時に邪魔をすることがあります。
具体的には柄杓にカップの中に米ぬかが残ってしまったり、思った方向に突然飛ばなくなったりと投入時の不安は少しあります。
それらを改善する方法は大きく三つです。
- 柄杓カップを小さくする
- 柄杓立ての中に水を入れ、頻繁に柄杓を漬ける
- チタン製の柄杓に替える
単純に柄杓のカップのサイズを小さくすることで米ぬかの投入量を強制的に少なくして、精度をあげる方法があります。

具体的な商品についている大きさだと「SSカップ」「Sカップ」辺りがちょうど良いです。
また、チタン製の柄杓カップに替えることで米ぬか特有の引っ付きが極端に無くなりました。
プラスチック製品と投げ比べてみると明らかですので、米ぬか単体で使う人はチタンカップをおすすめします。
最後に、そもそも柄杓立てに水を貯めておき、その中に何度も漬けることで、カップに付いている米ぬかを常に柔らかくして、投入しやすい状況を作るということもできます。
習慣になるくらい出来るまではもしかすれば、ストレスかもしれません。
米ぬか撒き餌の沼
今、現在他の記事でも色々ご紹介している通り、米ぬか撒き餌をベースとした色々な撒き餌を紹介しています。
もちろん、全ての撒き餌は色々実験し、全て釣果がある撒き餌しか紹介していません。
紹介していない撒き餌もありますが、中途半端でピンときていない撒き餌は紹介していませんので、是非、他の記事も覗いていってもらえますと嬉しいです。






米ぬかだけのシンプル撒き餌を何度か使っていて、感じることは、やはりウキフカセ釣りにおける魚に口を使わせるまでのプロセスの本質は変わらないということです。
魚はバカではありません。
もし、魚は人間のように知恵や知識がなく、本能のまま暮らしている生き物として捉えているのであれば、それは釣りの経験が足りないと言わざるを得ません。
間違いなく、その瞬間の感情や気持ちに従って、餌を嫌うこともあれば、魚的な感覚で餌を偽物と見抜いてくることも多々あります。
まるで人間を嘲笑うように、目の前を悠々自適と泳いで見せる魚さえいます。
それは釣りをやり込めばやり込むほど理解が深まる領域と言えます。
魚には魚なりの生き方や考え方、そして、知恵があると僕は考えています。
だからこそ、釣りは面白いのですが、その魚をある意味騙すためには、撒き餌で興味を持つ魚を寄せ、さらに警戒心を解くプロセスが絶対的に必要なのだと感じます。
いきなり、オキアミを魚の口の前に持っていっても、食べる魚は少ないでしょう。
周りの魚や仲間、そして、自分自身が撒き餌という餌が安全に食べられるものであるという認識をしてからが本当の勝負なんだと感じます。
それゆえに、シンプルな撒き餌は魚との真っ向勝負が出来る撒き餌とも捉えられますので、腕試し的に使ってみるのもありです。
どの魚種であっても本質は変わらず、魚を釣るために、海を観察し、潮を読み、考察して、色々試すのです。
これの繰り返しが楽しいのです。
最後までご覧いただきありがとうございます。





